UNIVERSITY OF TOKYO HOCKEY TEAM
東京大学運動会ホッケー部
Est. 1925
2021-05-01
最前列へ
小田 真輝
僕は常に脇役でした。
中高の部活ではずっとレギュラーでしたが、試合の勝敗を左右するような大きな役割を担うことはなく、エースやキャプテンの影に隠れていました。
大学でbullionsに入ってからも、1年生の頃から試合に出してもらってはいましたが、試合を決めるプレーをすることは誰も期待していなかったように思えます。
今までのスポーツ人生で僕に要求されていたことは、それなりのプレーをして、足を引っ張らず、主力のサポートをすることでした。
期待されないことは悲しいことではありますが、同時に楽でもあります。誰かの影に隠れていると、プレッシャーはかからないし、勝敗の責任を負う必要もない。それでいて、試合には出てるので、勝った場合は勝利に貢献した感が出ます。僕はずっとこのポジションに居続けてしまいました。期待されないことに慣れすぎて、期待されることが怖かったのかもしれません。そんな弱い自分がずっと嫌いでした。
先輩たちに、「お前が同期を引っ張れ」とか言われると、「勘弁してくれ、自分はそんな大層な人間じゃないよ」と思っていました。自分の思う自分の器と他者からの期待のギャップに苦しんでいたのかもしれません。それでも強がって、「頑張ります」とか言ってしまう、そんな自分が嫌でした。
ただもう、自分は3年生です。脇役のままでいるのが許される学年ではないし、脇役には飽きてしまいました。脇役は楽ではありますが、楽しくはないです。
主役になって、ホッケーを楽しみたい。試合にちょっと出て、貢献したふりをする。そんなことはもうやめにしたい。弱い自分を卒業したい。
誰かの影から出て、大きな期待を背にして躍動する。そんな選手に今年1年でなろうと思います。
とりあえず怪我治します。