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2015-10-17

変える

長尾 彰吾

ホッケー部に入ってから、大きく変わる機会が2回あった。

一つ目は、挫折

1年の秋に腰を怪我して、その日からホッケーが出来ない生活が始まった。

まだ自分なら大丈夫、追いつける と毎日のように言い聞かせて乗り切った長く、長く、孤独な数ヶ月。
好きだったホッケーはこの頃苦しいものでしかなかったけど、グラウンドに向かった。
同期や先輩に認められたくて、何より自分に負けたくなかった。

ケガを乗り越えて代表でプレーする悠策さんの存在は支えになったし、心が折れそうな時は先輩やコーチがかけてくれた言葉に救われた。本当に感謝してもしきれない。

必死に玉かきをして、試合や練習を見ながらイメトレを繰り返した。


復帰した冬の日のtmg。
同期が上手くなってるのはいやになる程見ていた。じゃあ休んでた自分はどうなんだよ、という不安は 杞憂だった。

久しぶりで息が上がるのが早い、けど自分の動きが良くなっているのが分かった。意外だった。
次どこに動けばいいのか、味方がどこに出したいか、分かるようになっていた。ホッケーってこんなに楽しかったっけ。

「他人のプレーを本気で見ると、自分も上手くなる」言われてみれば当たり前のことだった。

それからは、試合を見る目が変わった。何か真似できるプレーはないか探しては、自分で試してみて、合っていたら取り入れる。そんなサイクルが生まれた。


二つ目、
チャンスは9月の福井合宿で訪れた。

育成のスタメンで出た福井工大戦。ポジションはLH。
初めての一部校との試合は、フィールドに立ってるだけでゾクゾクした。
格上との緊張感溢れる試合。最高。
ああ、この感覚を味わいたくて自分はホッケーをやってるんだ 。

中途半端なパスは通らない。
その中で思いきって縦に打ったヒットは相手をぶち抜いてTに走り込んだFwに届いた。

会場が沸く。
2試合で一部校との距離も感じたけれど、確かな手ごたえも感じた。実感として、この距離ならいけるんじゃないかと思えた。

試合のイメージは自分の中に驚くほど強く焼きついた。練習中に通ったパスも、あの人たち相手ならもっとギリギリのコースに出さなきゃ、もっと強いストロークを、と今でも常に頭をよぎって僕の練習のクオリティを上げてくれる。


入部当初の高い目標から、いつの間にか下方修正されてしまっていた

怪我なくホッケーを楽しむ
という僕の目標は、

「一部校に勝つ 」
に変わった。

やっと、チームの目標と重なった。

早く、もっと一部と戦いたい。
そのために基礎技術を磨いて、試合中のテクニックを身につけて、Bullions2016で代表としてプレーする。

これから挫折やチャンスは何度もあるだろう。僕はその全てをポジティブに捉えて力に変えていこう。

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