top of page

2018-07-19

ビハインド

早瀬 大輝

10年程やっていたサッカーを高校で引退した時、部活はもうやらない、そう決めていた。

中高の部活でどちらもキャプテン副キャプテン側の立場を経験し、青春を捧げて挫折と成長を繰り返し、完全燃焼して終わった。

大学生になったら遊ぼう、楽しもうと思っていた。そう思い描いていた僕の大学生活は、入学して実際に過ごしてみると何か違った。

何か少し物足りなくて、空っぽで、熱いものがない。いつしか僕はサークルへ行く足も遠のいて、何もしていなかった。

いつの間にか夏も終わり、秋の始め、第2グラウンドを通りかかると、ホッケー部がみんなで声を出し盛り上げながら練習をしていた。

何回か見たこともあったし、新歓期も調べたことはあった。ただこのとき見たホッケー部は、輝いて見えた。

ただただ心から羨ましいと思った。悔しいくらいに羨ましかった。

気づいたら部活に連絡して、練習に来ていた。そして迷うことなく入部した。全てが新鮮で、全てが熱かった。

途中入部で、6ヶ月遅れのビハインドは実感せざるを得ない。半年早かったら…と考えてしまう自分もいる。

けど、だからこそより考えて、より成長していけると思っている。幸い、この部活は先輩や OBさんなど教えてくれる人がたくさんいるし環境も整っている。

だから僕は貪欲に成長し続けて、同期を抜き、先輩を抜いて高みを目指したい。それが途中入部した自分の覚悟だから。

bottom of page